授業における主役は先生。
これは多くの教育現場で見られる光景だ。
単純に一授業あたりの発言数、発言時間などの統計を取った場合、多くのケースでは先生が7割から8割くらい話をし、生徒は板書したり、聞いているということが多いのではないか。
どんなに面白い授業であっても、先生が喋る時間より生徒が話す時間が長いことは少ないし、YouTuberの授業動画などは、やはり聞く専の体験になることが多い。
単純に知識のインプットという観点では効率が良いのかもしれないが、最近自分が目指している学びの場は少し異なる。
先生と生徒の話す時間、その割合を逆転させたいのだ。
議論やディベート、調べ学習、アクティビティやクイズなど、どんな体験でも良い。生徒たちが主体的に発言し、思考し、場を作り上げていくこと。
先生が消え、生徒だけで場が回っていくこと。
そうした状態を意図的に作りたいし、それは何もしないこととは違う。
意図を持って場を作り、興味を喚起し、生徒の主体的な発言を促す。
場が自走し始めたら、そっとその場から離れ、息を殺し、生徒たちの観察と後にフィードバックを行う。
これこそまさに、受動的ではない主体的な学びの場であると思うし、その仕掛け、環境づくりをするところにこそ、教える側の手腕が問われると思う。
日々、自分もそうした場づくりができるよう、一層精進していきたい。